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「世界の王」

  • 4月2日
  • 読了時間: 3分

2025年12月21日

・・・ マタイの福音書 2:1~12

暗唱聖句 マタイの福音書 2:11

母マリアとともにいる幼子を見、ひれ伏して礼拝した。そして宝の箱を開けて、黄金、乳香、没薬を贈り物として献げた。


 今日の聖書箇所には二種類の人たちが出てきます。一方は、自分が王となって人々を支配しようとする人、もう一方は、主である方にお仕えしようとする人たちです。その人たちの姿が私たちに問いかけるのは、「あなたはどちらの生き方を選び取りますか」ということです。

 1~12節には、先ほど挙げた後者のタイプの人たちが出てきます。王である方がおられるならば、その方を礼拝しようと考えた人たちです。それは、ユダヤから見て東方の国(おそらくバビロニア地方)にいた博士たちでした。この人たちは、天体の動きを研究し、そこから何かを読み取ろうとする学者でした。星の動きから西の方の国で新しい王が生まれたと判断した博士たちは、(自分たちの王に申し出て許可をもらい)新しい王の誕生をお祝いするために高価な贈り物を携えて、西に向かって旅立ちました。

 長い旅をしてユダヤに到着した博士たちは、首都エルサレムにある王宮に向かいます。新しい王が誕生したならば、それは王宮での出来事であるに違いないと思ったからです。

 当時、ユダヤを治めていたのはヘロデ王でした。彼自身は純粋なユダヤ人ではなく、イドマヤ人(旧約時代のエドム人)でしたが、ユダヤの由緒ある家の娘を妻として迎え、当時地中海世界一体を支配していたローマ帝国に取り入り、ユダヤの王としてへろで王朝を築きつつある「大王」でした。そういった人物なので、誇り高いユダヤ人に嫌われる面もあって、王位を維持・強化することに全力を注いでいました。ですから、博士たちがやって来て「ユダヤ人の王としてお生まれになった方は、どこにおられますか」と尋ねた時、ヘロデは動揺しました。そして、新しい王への嫉妬や敵対心が湧き上がってきたのです。

 ヘロデは、その王がどこで生まれるのかを律法学者たちに尋ねました。彼らは王に言いました。「ユダヤのベツレヘムです。預言者によってこう書かれています。『ユダの地、ベツレヘムよ、あなたはユダを治める者たちの中で決して一番小さくはない。あなたから治める者が出て、わたしの民イスラエルを牧するからである。』」

ベツレヘムは、旧約時代のダビデ王朝ゆかりの土地ですから、そこで王が誕生するとなると、ダビデ王朝の末裔であり、ヘロデ王朝にとっては最大のライバルの復権ということになります。ヘロデはその新しい王をただちに抹殺しようと考えました。博士たちをベツレヘムに送り出し、その子を特定しようとします。自分こそが全てを支配する王であると自覚している者にとって、自分以外の王の登場は許しがたいことだったのです。

 博士たちは、王宮で得た情報と、特別な動きをする星に導かれ、マリアとヨセフと、まだ幼いイエスのいる家にたどり着きました。そして、イエスの前にひれ伏して礼拝しました。この時、博士たちが渡した贈り物は、むしろささげ物と言ったらよいでしょう。博士たちがイエスについてどこまで理解していたかは分かりませんが、結果として、礼拝の行動として、神の子・真実の王に「献げた」(11節)ものだったからです。


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