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「アカンの罪」

Bible Story

2024年10月20日

・・・ ヨシュア記7章

暗唱聖句 テサロニケ人への手紙 Ⅰ 5:22

『あらゆる形の悪から離れなさい。』


 エリコを攻略する際、イスラエルの民には神から命じられたことがありました。「町とその中にあるすべてのもの」を「聖絶」することでした。ただし、銀、金、青銅、鉄の器はすべて主のものとして宝物倉に入れることです。聖絶とは、きよい神の御前に喜ばれない罪あるものや汚れたものをすべて滅ぼすことであり、神のものを神のものとすることです。

 アカンという人物は、エリコ攻略の際に得た聖絶するべき物のうち、いくつかを盗んで自分の物としてしまいました。その罪は、窃盗など「十戒」の一部の違反ではなく、「主の信頼を裏切った」行為だと記されています。アカンは神がイスラエルの民を祝福するために与えた命令を無視し、「このぐらいなら大丈夫だろう」「誰も見ていない」と思ったのか、神を恐れず、その御力を侮っていたと言えます。

 アカンの罪を、本人以外は誰も知りませんでした。ヨシュア率いるイスラエルの民は、エリコの次にアイの町の攻略を計画します。ヨシュアが遣わした偵察隊は、エリコより小さな町を侮り、二~三千人の兵でも大丈夫だと見立てました。エリコに勝利した後のヨシュアは、主に問い御声を聞くことをせずに戦いを実行してしまいました。その結果、イスラエルの民は全軍逃げだし、三十六名もの犠牲者が出てしまいました。主に信頼し主の御声を聞き、従ったエリコの勝利とは対照的に、罪がイスラエルの民の内にあり、慢心して主に仰ぐことをせず、自分たちのかってな判断で戦ったゆえの大敗でした。しかしヨシュアはその理由が分からず、長老たちと共に着物を裂き、主の箱の前で地にひれ伏し、ちりをかぶって嘆き、神の前にその思いを吐露しました。

 神は敗北の理由をヨシュアに明かし、イスラエルの内に罪がある限り勝利はできないと告げられます。そして、アカンの罪を明らかにするために民全体にくじ引きを行わせました。その罪がいかに重く、神が喜ばれないものであるかを民に自覚させるためでした。

 くじが当たったアカンにヨシュアは罪の告白を迫り、その罪によってアカンとその家族が聖絶されます。

 罪の自覚には重要な意味があります。罪の重さや大きさが分かる程、イエスの十字架の救いの偉大さや素晴らしさが分かります。私たちの内に主に喜ばれない罪があれば、救いを与えてくださる主に取り除いていただき、その罪から離れましょう。


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